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スペシャルオリンピックスとは

公開日: : 最終更新日:2018/12/09 コラム

スペシャルオリンピックスとは

介護保険とは一切関係なさそうですが、

今回はスペシャルオリンピックスについて紹介します。

知的障害者を対象としたスポーツプログラムを行う団体です。

世界的にも広がりを見せており、現在150カ国で活動が行われ、
100万人を超えるアスリート(対象となる知的障害者)が参加しています。

活動の発端は故J.F.ケネディ大統領の妹、ユニス・ケネディ・シュライバーが

「知的ハンディを持った人にもスポーツを楽しむ機会が与えられるべき」という信念の元、
自宅の庭を開放して行ったサマーディキャンプです。

彼女の妹ローズマリーは知的障害を持っており、それが大きなきっかけとなりました。

そして、ケネディ財団が中心となり、
スポーツプログラムを提供する団体「スペシャルオリンピックス」が創設されました。

1988年に国際オリンピック協会から正式に「オリンピック」の正式名称の使用を許可され、

オリンピック、ジュニアオリンピックと並び、世界的にもその活動が認められました。

ここ日本でも、1993年、熊本で「スペシャルオリンピックス熊本」が発足し、
翌年「スペシャルオリンピックス日本」が設立されました。

その中心となったのが、細川元総理大臣の奥様である細川佳代子さんでした。

現在。3000名を超えるアスリートと16000人を数えるボランティアが参加し、

さまざまなスポーツプログラムやイベントを行っています。


スポーツと知的障害

なぜ、知的障害者にスポーツ活動の支援が必要なのか。

まず、知的障害を持つ人たちの多くは学校卒業後、

それまで学校教育の中で行われていたスポーツをする機会というものを失います。

運動をするにもその環境がなく、スポーツを一緒に行う相手もかなり限定されます。

肥満になりやすい傾向にある知的障害者にとって、
健康維持のために「スポーツを楽しむための環境」は必要です。

また、知的障害を持つ人の多くはストレスに対する耐性が弱い傾向にあります。

適度な運動による体力の増進とともに、持続力や集中力を養うことにもなります。

そして、それ以上に大きな意義が社会参加です。

学校卒業後、交友関係の極端に狭まることが多く、

スポーツを通してボランティアや他のアスリートと交流を持つ機会は大きな役割を持ちます。

それは同時に、本人たちだけでなく、家族同士にとっても大きな意味を持ちます。

スペシャルオリンピックスの活動は時としてレスパイトのひとつともなり、

親と子が離れた時間をすごし、新しい発見を見つけることにもつながります。

活動への参加を通して、アスリートたちは自立や社会参加を手にしていきます。

どんな活動をしてるの?

ここからは具体的にスペシャルオリンピックスの活動を紹介していきます。

「オリンピック」と聞いて、競技会や大会を連想された方が多いと思います。

が、スペシャルオリンピックスは競技会だけではなく、
日常的なトレーニングプログラムやイベント活動なども含めたものです。

アスリートは自分の参加したいスポーツプログラムを選んで参加します。

プログラムの種類は、陸上、バスケ、水泳、サッカー、ボウリング、テニス、体操など、
各都道府県ごとに様々な活動が行われています。

プログラムは参加するアスリート一人一人に「できる」ことを楽しんでもらいます。

バスケットであれば、ゲームなど高度なことは出来なくても、

ボールを投げる、それができたら的にめがけて投げる、それができたらパスの交換の練習。

アスリートそれぞれのペースに合わせてプログラムは進められます。

出来たことには最大限に褒めます。

それが自信となり、大きな力になります。

「待つ」ことも大切。

「できる」ことが尊いのではなく、「参加する」ことに大きな意味を持っています。

こうして培ってきた、それぞれの成果を発表する場として競技会があります。

全国大会があり、4年に一度、冬季と夏季の世界大会があります。

スペシャルオリンピックスのこれから

私個人も大学時代、ここでバスケのボランティアコーチをしていました。

学生時代にバスケをしていたことと、

自分の大学がスペシャルオリンピックスの活動を支援し
全国大会を大学キャンパスで開催したことがきっかけでした。

スペシャルオリンピックスは年々活動の規模を拡大し、
2001年にはNPO法人として認証を受け、新しいスタートを切りました。

そして、2005年。長野で冬季スペシャルオリンピックス世界大会が開催されました。

世界的なビッグイベントに日本での認知も広まりました。

しかし、日常的なトレーニングはボランティアが不足しているのが現実です。

興味を持ったみなさま、
是非お近くのスポーツトレーニングに遊びに来てください。

ボランティアとしてアスリートと一緒に汗を流してくれる人、大募集です。

詳しくは各地のスペシャルオリンピックスの事務局にお問い合わせください。

もしくはスペシャルオリンピックス日本のサイト内リンクからお調べください。

スペシャルオリンピックス日本

また、スペシャルオリンピックスの活動を紹介した本も発行されています。

ゆっくりゆっくり笑顔になりたい―知的発達障害のある人にスポーツの場を提供するスペシャルオリンピックスという活動
大宰 由紀子 スペシャルオリンピックス日本
スキージャーナル
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あと、映画もあります。

二人のアスリートがアメリカでのバスケットボールに参加したドキュメンタリーです。

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ダゲレオ出版
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「able(エイブル)」

平成15年 掲載

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