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ホームヘルパーの給料、ホントのトコロ

公開日: : コラム

ホームヘルパーの給料・時給・月収など、平均値などから見るヘルパーの待遇について

ホームヘルパー、時給は?

現在、訪問介護事業所で訪問介護の仕事に従事している職員の総数は全国で40万人近くにのぼっています。

訪問介護事業所で勤務するホームヘルパー(訪問介護員)の労働環境について、大きな問題としてとりあげられているのが、その給料の問題です。

訪問介護の仕事をしていても、給料が安く、仕事を続けることが出来ずに退職していくホームヘルパーの方も少なくありません。

実際、ホームヘルパーとして働く従業員はひと月どのくらいの給料をもらっているのか、時給はどのくらいなのか、など、
ホームヘルパーの給料事情について、介護労働安定センターの調査結果をもとに、その実情に迫りたいと思います。


ホームヘルパーの時給について

ホームヘルパーとして働いている方の多くは非常勤や非正規職員としての雇用形態で、給与は時給として労働時間によって支払われます。

訪問介護の仕事をしている方の時給がどうなっているのか、見てみましょう。

平成24年度の介護労働実態調査の結果、訪問介護員の平均時給は1,116円となっています。

詳しく見てみると、全回答者の中で最も回答数が多かったのは、時給1000円以上1100円未満という回答で21.4%を占めています。

700円未満 0.6%
700円以上
800円未満
3.6%
800円以上
900円未満
9.5%
900円以上
1000円未満
11.6%
1000円以上
1100円未満
21.4%
1100円以上
1200円未満
11.2%
1200円以上
1300円未満
16.0%
1300円以上
1400円未満
10.2%
1400円以上
1500円未満
5.5%
1500円以上
2000円未満
6.7%
2000円以上
3000円未満
0.3%

3.2%は無回答となっています。

これを見ると、最低が700円未満、最高が2000円台ということで、同じ訪問介護の仕事でも時給はここまで違うということがわかります。

なぜこういった大きな差が生まれているかというと、ひとつは、介護報酬による報酬単価の違いです。

例えば、同じホームヘルパーが45分間の訪問介護業務をしたとして、
生活援助(主に家事)の場合は単位数が190単位(20分以上45分未満)。

これが身体介護となると、単位数は402単位(30分以上60分未満)となります。

つまり、同じホームヘルパーの業務であっても、業務内容によって、介護保険サービスとして事業所が得られる報酬は倍以上の違いがあるということです。

さらに、深夜の訪問介護サービスとなると、この単位数が1.5倍の割増になるので、さらに金額の差が開きます。

時給が2000以上の方は身体介護を主に担当している方や夜勤専門で働いている方なのかもしれませんね。

また、時給の金額が低い方については、移動時間なども含めて時給を算定している事業所なのかもしれません。

ホームヘルパーの時給と一言で言っても、その業務内容や事業所の給与体系によって大きな違いがあるということがわかります。

ホームヘルパーの月収について

時給では給与の実際がわかりにくかったかと思いますので、今度は月収を見てみましょう。

月給については、正規雇用職員と非正規雇用職員で分けて統計を算出しています。

正規雇用職員の平均月収は194,400円非正規雇用職員の平均月収は104,000円となっています。

月収 正規職員 非正規職員
3万円未満 0.6% 4.8%
3万円以上
5万円未満
0.4% 7.3%
5万円以上
8万円未満
0.6% 18.8%
8万円以上
10万円未満
1.8% 15.6%
10万円以上
13万円未満
3.0% 13.6%
13万円以上
15万円未満
6.4% 8.3%
15万円以上
18万円未満
19.5% 11.7%
18万円以上
20万円未満
15.2% 3.8%
20万円以上
23万円未満
24.7% 3.8%
23万円以上
25万円未満
7.8% 0.9%
25万円以上
28万円未満
8.3% 0.3%
28万円以上
30万円未満
2.7% 0.2%
30万円以上
35万円未満
2.0% 0.1%
35万円以上
40万円未満
0.6% 0.0%
40万円以上 0.2% 0.1%

正規雇用職員・非正規雇用職員それぞれ無回答が6.2%、10.7%ありました。

この調査結果、回答の幅の設定が均一ではないので、正確な分布を把握しにくいのですが、
正規雇用職員は15万円~23万円に集中しており、およそ全体の60%を占めています。

それに対して、非正規雇用の職員は5万円~13万円におよそ54%が集中しています。

つまり、月収としての受け取っている金額は、正規雇用と非正規雇用との間でおよそ10万円近い開きがあるということです。

これは非正規職員の場合は労働時間が正規職員に比較して短いことが原因となっています。

ホームヘルパーの平均時給1,116円で考えると、一ヵ月93時間の労働で非正規雇用職員の平均月給(104,000円)となります。

一週間で換算すれば23時間程度となり、仮に週5日間勤務した場合はおよそ4.5時間の勤務時間となります。

労働時間を増やすことで月収は増えていきます。

しかし、ホームヘルパーの仕事は流動的で、利用者の入院や逝去など、様々な要因によって勤務スケジュールも変動します

また、訪問するためには移動時間も必要になるため、移動時間を確保しながらスケジュールを入れる必要があるため、
空き時間ができるリスクがあります。

ホームヘルパーの給料について見ていくと、仕事内容によって時給が違うことや、スケジュールの難しさなど、様々な問題が含まれていることがわかります。

社会全体でホームヘルパーの給料を改善していくためには、こういった特殊な事情があることをより加味したうえで、
訪問介護の仕事を続けていけるような介護報酬を設定していく必要があるのではないでしょうか。

他の介護職との比較

訪問介護以外の介護職と比較すると、時給ではホームヘルパーの方が高くなります。

デイサービスや入所施設の職員の場合、平均時給は900円台前半になります。

つまり、時給だけで換算すればホームヘルパーはそれ以外の介護職員と比較すると200円以上多くなります

ただ、移動のための空き時間などが発生するため、平均月給で比較した場合、
デイサービスや入所施設の介護職員は正規職員で203,600円、非正規職員でも128,700円となり、ホームヘルパーの月収を逆転しています

平均月収 正規職員 非正規職員
ホームヘルパー 194,400円 104,000円
介護職員 203,600円 128,700円

時給だけで考えるだけでなく、ライフスタイルや自分に合った働き方、業務の内容などを考えた上で職場探しをすることが重要です。

結論

ホームヘルパーの時給は業務の内容や勤務体系によって大きく差がある。

正規雇用職員と非正規雇用職員では月収で10万円近い差がある。

非常勤職員の給料を増やすためには、移動時間なども含めたスケジュール管理や入院・死亡等による仕事の減少への対応など、様々な課題がある。

平成25年11月30日

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