*

40万人が足りない。介護の人材不足は危機的状況に。

公開日: : 最終更新日:2014/01/22 コラム

介護の人材不足は解消されるのか?

介護人材を守れ

いま、介護の人材不足は危機的な状況です。

離職率の高さに加え、介護の職場を希望する人や介護専門学校への入学者の減少、
介護現場は深刻な人材不足に陥っています。

その背景と、今後についてここでまとめていきたいと思います。


危機的な人材不足。40万人が足りない!

厚生労働省は、2014年には140~160万人の介護職が必要になるという見解を発表しています。

現在、介護労働を行っているのは100万人。

つまり、今よりも40万人以上の介護職が必要になるという計算になります。

にも関わらず、現在も介護現場の人材不足はまったく解消されていません。

最大の原因は離職率の高さ。

介護の仕事に就く社員の35.2%は一年以内に離職し、79.2%は三年以内に離職しています。

この数字は他の産業に比べても極めて高い数字です。

その最大の要因は、給与の低さや昇給の少なさにあることは間違いありません。

介護報酬が定められている以上、給与の水準を上げたくても限界があります。

それでも、厚生労働省は、事業者による自助努力で介護職員の給与・待遇を改善するようにとの主張を繰り返しています。

既に事業者の努力によって解決できるレベルにはないわけで、間違いなく、厚生労働省は現状を理解できていません。

なおかつ、介護の労働には高い質を求め、介護の基礎資格をヘルパー2級から介護福祉士に統一するという決定もされています。

こんな状況で、誰が10年後の介護を担うのでしょうか。

誰が担う?2015年の介護。

介護の人材不足が広く知れ渡るようになったのは、コムスンによる不正問題がメディアで盛んに取り上げられたことがきっかけです。

訪問介護をはじめとする介護の現場での人手不足の現実が浮き彫りとされました。

が、世間の関心とは裏腹に、その対応策はまったく進んでいません。

厚生労働省は、
「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置 に関する基本的な指針』の改正についての諮問」
において、人材不足の解消のために以下のような対策を行うことを求めています。

  1. 給与等の労働環境の改善
  2. 新たな経営モデルの構築
  3. 介護技術等に関する研究及び普及
  4. キャリアアップの仕組みの構築 ―資格制度の見直し
  5. 福祉―介護サービスの周知・理解
  6. 潜在的有資格者等の参入の促進等
  7. 福祉・介護サービス以外のほかの分野に従事する人材の参入の促進

テクノロジーが発達して介護労働の肉体的負担が軽減しても、
キャリアアップの仕組みが確立したとしても、
現在のような給与水準では家族を養うということすらも難しいのですから、
これからも介護労働者は確保することはできず、何の解決にもなりません。

結局、根本的な解決としては、まずは給与等の労働環境の改善以外には考えられません。

にも関わらず、介護報酬の底上げに関しても、社会保障費が大幅に削減される中で、
改善される可能性は薄いといわざるを得ません。

悲鳴を上げる介護事業者、現状から目を背ける厚生労働省、増え続ける高齢者。

高齢化社会がピークに達する2015年の介護は誰が支えるのか。

現状を最もよく知っている現場で働く介護労働者が、もっと声を大にして社会に訴えていくことが必要です

平成19年10月20日掲載

アドセンス336

関連記事

介護保険改正でどうなる?

介護保険改正総点検、平成18年改正で何が変わる?

介護保険改正総点検(平成18年介護保険改正版) みなさんもご存知のとおり、介護保険の抜

記事を読む

フィリピンから来日の介護福祉士候補

准介護福祉士とは、誰のための・何のための資格か?

准介護福祉士とは 社会福祉士・介護福祉士法の見直しの中で、突然振って沸いてきたかのよう

記事を読む

新型インフルエンザの脅威にホームヘルパーはどう向き合うか。

新型インフルエンザの脅威 猛威を振るい続ける新型インフルエンザの脅威。 7月以降のイ

記事を読む

専門介護福祉士(仮称)とは?そのカリキュラムと専門性について

専門介護福祉士(仮称)とは 以前からこのサイトでもお伝えしているように、介護従事者の資

記事を読む

障害者自立支援法とは

障害者自立支援法とは 国会で現在議論が続けられている「障害者自立支援法」。 障害者福祉を担う制度

記事を読む

ホームヘルパーの給料、ホントのトコロ

ホームヘルパーの給料・時給・月収など、平均値などから見るヘルパーの待遇について 現在、

記事を読む

報酬改定による在宅介護への影響は

介護報酬の単価改正を読む(平成15年度版)。複合介護の廃止と家事援助の報酬引き上げ。

介護報酬の単価改正を読む(平成15年度版) 厚生労働省の諮問機関である社会保障審議会は

記事を読む

ヘルパー研修廃止後の資格制度について

介護の資格を取るなら?ホームヘルパー2級養成研修、平成24年度末で廃止へ

ホームヘルパー2級養成講座は、2012年度末で廃止。介護職員初任者研修へ移行。 既に2

記事を読む

支援費制度を考える。障害施策の転換点、障害福祉における介護保険?

支援費制度を考える 2003年4月、日本の障害者福祉が大きく変わります。 障害者への

記事を読む

スペシャルオリンピックスとは

スペシャルオリンピックスとは 介護保険とは一切関係なさそうですが、 今回はスペシャルオリ

記事を読む

アドセンス336

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

アドセンス336

PAGE TOP ↑