介護報酬、市町村ごとに料金設定・厚労省検討


2006年に迫った介護保険抜本改革に伴い、
介護報酬を地域ごとに独自に設定できるようにすることが検討されている。
サービスの種類を「広域型」「地域密着型」に分け、
そのうちの「地域密着型」のサービスのみ、
市町村等の保険者による自由な価格設定を可能とする。

      <日本経済新聞 5月29日




<解説>


電車に乗ってて、隣のおじ様が読んでいた日経新聞のこの記事が気になってしまいました。
現在、全国一律となっている介護報酬。
都市部や過疎地などによって地域加算などはあるものの、
市町村など保険者による裁量はありませんでした。

今回明らかになった方針の根拠は以下のこういったところによるものだと思います。

 >   介護保険、市町村などの赤字保険者170団体に
 > 厚生労働省は、2003年度に介護保険財政が赤字に陥り、
 > 都道府県の財政安定化基金から貸し付けを受けた市町村などの保険者が、
 > 170団体にのぼるという調査結果をまとめた。
    (読売新聞5月17日)

このように介護保険で赤字になる自治体が、
昨年度の84団体から一気に倍増しています。
こういった介護保険の財政赤字が
給付費の増大→財政難→保険量の引き上げ→被保険者の負担増
という悪循環をも生み出しており、
何らかの対応が求められていました。

介護保険は市町村が特色ある独自の福祉政策を展開し、
地方分権の大きな推進力になると注目されながらスタートしたものの、
現実は財政難との戦いでそれまで特色のある政策を展開していたいくつかの自治体も
福祉政策のスリム化を展開しています。

自分が学生で地方行政について勉強してたころ、
秋田県鷹巣町はデンマークをモデルにした
住民参加による先進的な福祉の街づくりを進めている自治体として
注目されていましたが、
その鷹巣も方針転換を迫られました。
「福祉の街」方針転換

地域によって独自に介護報酬を設定できるというのが、
地方分権を進めるための各自治体による裁量権拡大のため、ではなく、
介護保険による赤字対策のため、というのが悲しい現実ですが。



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